全鉄道攻略合宿の最終回は、前回から引き続き北海道が舞台となります。今回はほとんどの行程が単純往復となります。できればそれらは避けたいのですが、何しろ北海道ですので我慢してください。

情報整理(共通)

推奨出発駅

  • 札幌
  • 新千歳空港

県内通過路線

  • JR…北海道新幹線

県内完結路線

  • JR…上記の路線以外全て
  • 私鉄・第三セクター…道南いさりび鉄道、函館市電、札幌市交通局

日帰り不可能エリア

  • なし(飛行機利用に限る)

必要日数(泊数)

  • 前後編合わせて8泊9日

攻略の流れ

地獄の長距離単純往復もこれで最後だ

前回は札幌周辺をメインに攻略しましたが今回は北海道を文字通り東西南北、縦横無尽に駆け回ります。フリーパス必須の行程となります。普通運賃や18切符のみでの攻略はあまりお勧めできません。…JR北海道に少しでも課金したいというなら話は別ですが。

六日目・にっぽんのてっぺん

六日目は朝の札幌駅からスタートです。特急宗谷に乗りこんで旭川から分岐する宗谷本線を一気に北上しましょう。旭川から分岐する宗谷本線はご存知の通り日本最北端を走る路線です。特急も3往復走っているもののそ逃して2往復のサロベツは旭川止まりで特急ライラックに接続となっていますので、一本くらい逃しても大丈夫ですが、その場合稚内を20分足らずで折り返すことになります。せっかくここまで来たのですから観光していきましょう。

特急宗谷は必ずしも同じ車両が来るとは限らない、違う特急車両で来ることもあれば、普通列車で使っているようなやつで代替することもある

旭川から非電化区間に入ったはずなのですが列車は名寄まで高速域を保ちながら軽快に進んでいきます。もしやこれは、鉄建公団線…?ではなく、JRと地元自治体が出資してできた北海道高速鉄道開発という会社がこの区間の高速化を行い、保有しています。この会社はもともと根室本線・石勝線の高速化のために作られた会社だったのですが、宗谷本線旭川ー名寄高速化事業も受け持つことになり、現社名に名を変えて今に至ります。ほかにも学園都市線の電化事業も担当しました。

キハ261系の初期編成。後輩のキハ261系1000番台とは似ても似つかない

この会社は建設した路線設備をJRに貸し付けるだけの会社なのですが、この宗谷本線に限り車両も貸し付けています。今乗っている特急宗谷の車両、キハ261系がそれです。宗谷・サロベツが特急格上げの際、宗谷本線の利用状況も鑑みて4両固定編成で運用しているのですが、デビュー当時は連日指定席が満席になるという盛況ぶりで、予備編成を回しても追いつかない状況でした、その際にJRが増結用として2両ほど製造しています。

こんななりでも一応キハ183の仲間である。これが最初で最後の乗車であった

高速化された名寄から北の区間は、建設された当初から変わらない低速の区間が続きます。普通列車も名寄を境に大きく減少し、音威子府以北になると日に3往復くらいしか普通列車が来ません。あまりにも少なすぎるので、JRは宗谷本線沿線住民だけの特例として特急料金を大幅に割引する措置を取っているほどです。とはいえ主な特急停車駅でも乗降客は10人もいないのですが…

ここから南の果て、枕崎まで一本のレールでつながっているというのはロマンを感じる

北海道の大自然の中を走り抜け、ついに稚内駅に到着しました。この駅こそ日本最北端の駅です。列車は折り返し特急サロベツとなって旭川へ戻るのですが、せっかくここまで来たのですから札幌行き最終の発車時刻まで少し付近をぶらついてみましょう。稚内市街地にあるほとんどの場所には「日本最北」の文字がくっつきますのでいろいろ探してみるのも良いでしょう。

本当はここまで駅のホームがあったのだが、駅舎リニューアルにあたって少し南にずれたそうな。

この稚内駅から伸びている車止めのモニュメントの先には、稚内港北防波堤ドームがあります。かつて宗谷本線が北海道の真上にある樺太(サハリン)へのメインルートだったころ、稚内と大泊(コルサコフ)を結ぶ為の連絡船がここから発着していました。その連絡船への乗降の便宜を図るため、稚内駅からこのドームまで線路が引かれ、列車から船に直接乗り換えができるような構造になっていたそうです。今ではこのドームだけが往時を偲ぶ唯一の名残となっています。なお樺太ー大泊(コルサコフ)に向かう連絡船は夏季限定のチャーター便となって今でも細々と運行しているらしいです。

乗降客が波をかぶるといけないので作られた防波堤ドーム。それだけオホーツク海は荒いということなのだ

さて稚内市をぶらぶら歩いていたらすっかり日も暮れてきました。そろそろ稚内駅に戻って、特急宗谷で札幌に戻りましょう。札幌に戻るころには深夜ですので早めにホテルに帰ったほうがよさそうです。これで一日目は終了です。

七日目・くしろとねむろ

七日目は少し早めに札幌を出ましょう。特急おおぞら1号で石勝線と、根室本線の新得ー釧路間を一気に乗り通します。石勝線は鉄建公団線なので高速度が出せるのは当然ですが、新得から釧路の区間も上述の北海道高速鉄道開発によって高速化されているため爽快な走りっぷりを見せてくれます。列車は札幌から4時間近くかけて釧路に到着しました。

キハ54の紅白ラッピング

ここから一息いれて根室方面の列車に乗り換えるのですが、根室本線は釧路からは花咲線と相性がつく区間になります。基本新得・帯広方面からの特急に接続するダイヤを組んでいるのでスムーズに乗換えが出来ますがちょっとだけ待ち時間が長いのでその間に釧路駅で駅弁でも買っておきましょう。この時間帯なら快速ノサップ号に接続できるはずです。

記念碑と住宅地以外何もない東根室駅

普通列車と15分程度しか変わらない快速列車に乗り換えて2時間ちょっとで根室駅に到着しました。この根室駅は日本で一番東にある「終着」駅だそうです。正真正銘最東端に位置する駅は隣の東根室駅です。しかし当の東根室駅には記念碑が一本あるだけで風情も何もありません。稚内と違ってたいして観光もできなさそうなので早々に折り返しの列車で釧路に戻りましょう。

モンキー・パンチ氏は沿線の浜中町出身だとか

釧路駅に戻ってきました。今日は明日の釧網本線攻略のために札幌には戻らず釧路駅周辺のホテルに泊まりましょう。釧路駅前は札幌以外のJR駅にしては市街地に近いのでバスなどを使わなくても徒歩で探索できます。好きなだけ散策し終わったらホテルに戻って寝てしまいましょう。これで2日目は終了です。

八日目・曲者ぞろいの路線

八日目は釧路からスタートです。朝ご飯を食べたら釧網本線快速摩周しれとこ号に乗って釧網本線を北上しましょう。快速と名乗っていますが通過駅は2駅だけですので普通列車と何ら変わりありません。釧網本線は正に観光の為にあるような路線で、釧路側には有名な釧路湿原、網走川には川湯温泉や摩周湖、そして知床、流氷などの有名観光スポットを抱えています。観光シーズンになると釧路側ではノロノロ走るトロッコ、略してノロッコ号や、SL冬の湿原号などが走る個性豊かな路線です。

網走側もトロッコ列車を走らせていたが、老朽化によってこの流氷物語号に置き換えられた。

国鉄の置き土産ことキハ54で釧網本線を北上し、知床斜里を通過すればもう網走に到着します。網走からは石北本線の特急大雪に乗り換えて北見、遠軽を超えて旭川に向かいましょう。さてこの石北本線も一癖も二癖もある路線です。まず大した山も坂もないのにいきなり遠軽でスイッチバックを行います。これはかつて、遠軽から紋別を経由して名寄に向かう名寄本線と接続していたことが要因です。名寄本線からそれぞれの方向に伸ばす形で石北本線は建設されましたが、同線の廃止によってスイッチバックだけが残って今に至ります。

網走刑務所風にどこか重々しい雰囲気の網走駅前

遠軽で方向を変えた特急は白滝駅を通り過ぎて上川へと向かいます。この白滝から上川までの間は特急に乗っているとわからないのですが、日本で一番駅と駅との距離が長い区間で知られています。勿論昔は間に5つほど駅がありましたが、JRの経営悪化が進むにつれて駅が消されていき、いつの間にか普通列車でも40分は余裕で稼ぐ日本一の駅間距離が生まれていました。今後もJRはどんどん駅を消していくのでもしかしたら近いうちに追い越されることもあるかもしれません。

キハ183が定期運用に就くのはオホーツクと大雪のみとなった

上川を超えて特急はいよいよ旭川駅に到着しました。特急大雪はこの駅が終点となります。対面で待ち構えている特急ライラックに乗り換えて札幌に戻りましょう。札幌に戻ってきたら今度は函館方面の特急北斗に乗り換えて、長万部からの未乗区間を乗りつぶしながら函館へと向かいます。函館到着時点でもういい時間ですのでこのくらいにして函館のホテルに泊まって寝てしまいましょう。これで八日目は終了です。

九日目・函館本線8の字ルート

九日目は始発の函館からスタートです。森行きの普通列車に乗るのですがこの列車はほかの列車とは違い、新函館北斗駅や大沼公園駅を経由しないルート、通称砂原線ルート経由で森に向かう列車です。この便を逃すと次の便は6時間も待たなければならなくなるので朝のうちにこの列車に乗っておきます。

50系客車改造のキハ143系車両。少し前に同族が東日本に下ったとか

函館本線はもともと七飯から渡島大野(今の新函館北斗駅)を経由して、海側沿いの渡島砂原を経由するルートだったのですが、それでは少々時間がかかるため、戦後森から大沼公園を経由して大沼から七飯まで直線で結ぶルートが開通。特急や貨物列車はそのルートを通るようになり、旧線ルートはローカル線と化しました。

北海道特急のメインとなるキハ261系1000番台

ですが近年の北海道新幹線開通により、旧線ルートの渡島大野が新函館北斗と名を変えて新幹線との接続駅となった影響で、一部の普通列車とすべての特急列車が七飯ー大沼間だけ旧線を通るようになり、さらには新函館北斗から五稜郭までの区間が電化されて毎時一本程度、新幹線と接続するシャトル列車はこだてライナーが通るようになりました。

どうせなら森駅まで電化してほしい

旧線と新線の立場が部分的とはいえまるっきり入れ替わったのは全国見てもここだけではないでしょうか。ですが貨物列車は従来通りのルートを通るのでしばらくは廃線にはならなさそうです…さてそんなことを話していたら森駅に着きました。こっからは特急に乗り換えて一気に函館駅へと戻ります。

同じ都道府県に路面電車が二つもあるのは北海道だけ

函館駅に戻ってきたら改札を出て、駅前から出ている函館市電を湯の川電停までサクッと往復します。そのまま函館方面へと折り返しますが、函館駅前電停では下車せずにそのまま十字街方面へと乗り通します。十字街からは函館どつく前方面と谷地頭方面に分岐しています。その部分もサクサクっと往復してから函館駅前に戻りましょう。

この湯の川停留場からしばらく行くと函館空港に着く

函館からはふたたびJRに乗り換えて特急北斗で一気に函館本線、室蘭本線を北上しますが、札幌まではいかずに、南千歳駅で新千歳空港方面への支線に乗り換えます。新千歳空港到着時点で北海道は完乗です。空港でめぼしいお土産を買ったら飛行機で東京へ戻りましょう。これで4日目は終了です。

共通・攻略に役立つお得な切符(goto関連は除く)

※18切符以外のフリー切符名をクリックするとリンク先に飛びます。

  1. 北海道フリーパス(特定の期間を除く通年)
  2. 北海道東日本パス(春夏冬期の期間限定)
  3. 青春18きっぷ(春夏冬期の期間限定)

1は特急を含めたJR北海道全線とJR北海道バスの高速バス以外の路線が連続7日間乗り放題のフリーパスです。自由席は乗り放題ですが指定席は快速も含め6回まで予約が可能です。全国のJRで販売しているため旅行前にあらかじめ買っておきましょう。

2はJR北海道とJR東日本全線と本州3つの第三セクター線が連続7日間乗り放題で18切符より安いという夢のような切符です。急行列車および北海道新幹線新青森ー新函館北斗間に限り別途料金を払えば乗れるほか、北海道限定のオプション券を別途購入すれば北海道新幹線はもちろん北海道内全ての特急自由席に一日中乗り放題という最強の切符です。JR北海道のほかJR東日本エリアでも発売していますので旅行前にあらかじめ購入しておきましょう。

2はJR各社が販売している期間限定のフリー切符です。石勝線新得ー新夕張間以外はこの切符では特急・急行及び第三セクター線には乗れません、別途乗車区間の運賃と特急、急行料金が必要です。なお別途北海道新幹線オプション券を購入すれば、奥津軽いまべつから木古内までの北海道新幹線と、木古内から五稜郭までの道南いさりび鉄道に片道連続で乗車することが出来ます。

快速エアポートの733系

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おことわり・連絡先

今回ご紹介した日帰り攻略法は、あくまでもミシンロボの経験に基づいたものとなっております。この方法を実践して何らかの被害を被った場合でも当記事及びミシンロボは一切責任を負いません。また、攻略目標路線の中には様々な事情で運休になる可能性もございますので、攻略に行く際は、各鉄道会社の公式サイトなどでの運行情報の確認をお願いいたします。

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レッドベアことDF200。なぜか富良野駅で休んでいた

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