クモヤE493系の試運転が常磐線で行われた

2021年5月7日、クモヤE493系の試運転が常磐線内で行われました。この試運転では電車であるクモヤE493系が電気機関車であるEF81 98を牽引するという珍しい姿が見られました。EF81形のパンタグラフについては上昇していないことから、死重として使用しているものと推測されます。

2021年5月7日 クモヤE493系+EF81 98 我孫子〜天王台間で撮影
2021年5月7日 クモヤE493系+EF81 98 我孫子〜柏で撮影

クモヤ493系とは?

クモヤE493系はJR東日本が2021年に導入した新型の事業用電車です。事業用電車のため、一般客が乗車することはできません。入換作業や回送列車を牽引する用途であるとされており、今まで機関車で行っていた作業を代替する予定です。また、交流電源と直流電源の両方に対応した車両となっており、電化区間であればほとんどの路線に入線することができるようになっています。

https://www.jreast.co.jp/press/2020/20210119_ho01.pdf

参考文献 – 新型砕石輸送気動車および事業用電車の投入について(2021年1月19日 東日本旅客鉄道株式会社)

常磐線での試運転は交直流切替の試験が目的か

今回、E493系の試運転が常磐線で行われた理由の一つとして、交直流切替の試験が挙げられます。常磐線は取手〜藤代間に交流と直流が切り替わるデッドセクションが存在しているため、切替試験に適した路線となっています。今回の試運転では同じく交直流対応のEF81形電気機関車を死重として牽引していますが、万が一E491系が切替に失敗して故障した場合まで想定しているものと考えられます。