JRから持ち掛けた協議の場

一昨日、JR西日本は広島駅から三次・庄原を経て岡山の県北部新見に至る芸備線の沿線自治体に、芸備線の公共交通としての在り方を見直すために協議の場を設けるように申し入れました。と言っても全区間というわけではなく、芸備線の備後庄原~新見間が協議の対象です。この区間の一キロ当たりの平均乗車人数は50人にも届かない数字です。区間だけで見ればあの木次線よりもひどい数字と言えばわかるでしょうか。

ただでさえ低迷する利用者数にコロナがダメ押し

芸備線は区間によって利用者数と本数に極端な差が出ています。広島から下深川の所謂広島シティネットワーク区間はICカードが導入されるくらい利用者が多いのですが、今回協議対象になる区間の、それも備後落合から新見までの県境を含む区間は全便含めて利用者が全くおらず、本数も区間便を除くとわずか三往復しかありません。

乗っている人の殆どは俺のような「通」の方

今現在下深川ま殆どでの都市間輸送で何とか食っている状態ですが、同区間には既に中国高速道路を利用した高速バスが設定されているため利用者は日に日に減る一方です。特に2019年10月までは一年前に襲った西日本豪雨の影響で三次までの区間が長期間不通だったのも理由の一つです。ようやく全区間復旧して、さあこれからというときにこのコロナ禍です。芸備線からしてみれば不幸の連続でたまったものではないです。

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周辺自治体も警戒感を隠せない

この発表を受けて沿線自治体の首長がそれぞれJR西日本の社長と面会しました。特に庄原市長との面会の時には比較的前向きに受け止められる発言もあり、それぞれの市や町で芸備線の利用促進について協力する姿勢を見せています。しかし芸備線沿線や、それ以外の自治体らも危機感をぬぐい切れないようです。特に備後落合で接続する木次線の沿線自治体の一つ、奥出雲町はつい先週あたりに木次線の目玉である奥出雲おろち号運転終了の件もあって次は木次線の番だと危惧しています。

事実木次線は木次から下の区間は芸備線当該区間と同じく超閑散区間で、それこそおろち号でもなければまず客は乗らない区間です。もし木次線がなくなれば島根県と広島を結ぶ路線が無くなってしまうので、かつて三次から江津まで伸びていた三江線の二の足を踏む事ろですが、以前状況は厳しくなるいっぽうです。果たして、芸備線や木次線を含めた中国山地のJR線の状況を、少しでもマシにすることはできるのでしょうか。(了)