根室本線東鹿越ー新得間が不通になって今年で5年

根室本線は、函館本線滝川駅から富良野・新得を経て帯広、釧路そして根室駅に至るJR北海道の長大幹線です。かつては全線にわたって特急や急行などの長距離列車が走っていましたが新得から南千歳駅へのバイパス路線、石勝線が開通してからは新得から滝川までの区間はローカル輸送に徹しています。ですが、そのうち有名な狩勝峠区間を含む東鹿越ー新得(正式には石勝線と分岐する上落合信号場まで)の区間が2016年に襲った台風の影響で不通となりました。そしてそれから今年で5年。ついにこの区間の存続についてJRと沿線自治体が協議に入る方針を固めました。

鉄路復活を希望するも…

鉄路復活なら最低でも9億円かかる

この不通となっている区間はよりにもよって根室本線で一番の赤字区間。特急が走っている区間はいざ知らず、釧路から先の花咲線と呼ばれている区間や、滝川から富良野までの区間、何ならかつて根室本線だった富良野線よりも不採算なのだそうです。

有名な映画「鉄道員~ぽっぽや~」のロケ地にもなった幾寅駅

既に対札幌の需要は石勝線が開通した時点で明け渡しており、目立った長距離列車と言えば快速狩勝号や、不通前は日本一長い普通列車だった2427Dくらいしかないこの区間は出来れば廃止にしたいとJRは考えています。それでも富良野市をはじめとする沿線自治体が鉄路での復旧を求めましたが、もし鉄路で復旧する場合、一年間だけでほぼ10億円かかる維持費を全て、もしくは9割ほど自治体が負担する必要があると提示しました。

国からの補助金ももらえない

このニュースを報道した朝日新聞の記事によると、昨年の10月に赤羽一嘉国土交通相が同線区を視察しに来た際に、富良野市長が根室線の復旧と存続について直々に懇願したそうなのですが、この区間は根室線一の赤字線区、しかも通過人員も少ないことから国からの補助金が適用されないそうです。

バス代替も視野にあるが、実は既に並行バス路線がある

沿線自治体もいつまでもバス代行のままにずる訳にもいかなくなったのか、とうとうバス代替も視野に入れて協議入りすることを固めた沿線自治体。しかし、このルートには実は代行バス以外にもバス路線が設定されています。その名はノースライナー号。道北バス・拓殖バス・十勝バスが共同で旭川と帯広を富良野・新得、一部は上川・士幌経由で結ぶバス路線で、丁度開業当時の根室線のルートを忠実になぞっています。本数は士幌経由と合わせて4往復ですが、JRを使うよりも早く・安く帯広と旭川を結んでいます。富良野経由便は旭川空港にもアクセスしているので同空港から富良野に向かうならこのバスの利用がお勧めです。

道北バスの車両。基本的に全車Wifiがついている

どうせ代替するならノースライナー号を最大限活用するべき

ここから下の部分は事情が全く分からない素人の提案です。

このノースライナーは途中何か所かJRの駅にも立ち寄っているため、時刻さえ合えばJRとの接続も容易です。そのため無理に代替バスを設定するよりは、4月に廃線となった日高線代替を担った道南バス苫小牧静内線のように、このノースライナー号を何往復か増便したほうが安く済むと思います。たとえ人員やコストの関係などで増便出来なくとも、新得・富良野でJR線との接続を強化するのもありだと思います。

代行バスのほうが狩勝峠の雄大さを実感できる

不通から5年目の今年いよいよ動き始めた根室線存廃問題。基本JR北海道の路線で存廃協議した路線が存続した試しがありませんが、根室線もそのジンクスに屈して廃線になってしまうのでしょうか。今後の進展に注目です。