
丸い前照灯が可愛いらしく、さらに三菱GTOの独特な音を奏でた都営地下鉄浅草線の代表車両「5300形」。今回は奇跡的に運用が長く続いた5320編成に乗って西馬込や成田空港へ行ってみました。
・5320編成に密着取材!!

本日は2022年5月1日、この日5320編成が担当した運用は「11T」でした。私は泉岳寺で5320編成に乗車し、終点の成田空港まで向かいました。成田空港へ向かう途中、京成本線と京成東成田線が分かれる「駒井野信号場」を通過しました。

成田空港に到着した5320編成は、この後折り返し「快速 西馬込行き」となり、再び京成本線、京成押上線、都営浅草線経由で西馬込へ向かいます。

成田空港の地下トンネルを潜り抜け、途中の宗吾参道を出ると、車窓左側に見える「宗吾車両基地」に3600形のファイヤーオレンジ色が留置されていました。

京成佐倉では、後からやってきた3700形の「快特 京成上野行き」に道を譲ります。

押上手前から地下区間に入り、終点の西馬込に到着しました。ここからは浅草線内で完結する西馬込~泉岳寺間を1往復した後、再度成田空港へ向かいます。

成田空港到着後、「快速 高砂行き」として京成高砂まで走行します。

京成高砂に到着後、10~15分ほどホームに停車した5320編成は進行方向を変えて「高砂検車区」に入区。この後の夜の運転までしばらくの間休憩をとりました。
結び ~最後まで存在感を放ち続けた「白い悪魔」~

2017年度に導入された新型の5500形が次々と増備されていくと同時に、活躍の場を少しずつ減らしてきた5300形。1991年のデビューから32年、斬新な白い車体と三菱GTOの独特な轟音から名付けられた愛称「白い悪魔」は、現在も活躍を続ける「歌舞伎顔」にバトンを渡す形で、今年2月23日の07T運用をもって定期運用を離脱。事実上の「引退」となりました。32年間、お疲れ様でした。そして、私含め多くの乗客の輸送に大きく貢献してくれたことに心から感謝申し上げます。
著:大門 希平