315系が登場
日本車両は、315系全編成を一括で受注したことを発表しました。315系は、211系、213系、311系の置き換えを目的としています。このことは、何を意味するのでしょうか?
211系全車両引退
315系引退により、国鉄から継承した0番台、基本的な設計を受け継いで製造された5000番台が引退することになります。これは、国鉄設計の車両の引退とも言えます。211系は、民営化後も東日本、東海で製造が続けられ、現在まで運行か続けられてきたベストセラー車両です。その車両の引退が起こるということは、国鉄、JR東海にとっての1つの節目となるはずです。
また、飯田線で運行されている213系も引退にするという報道があります。213系は、315系によって、直接置き換えられるわけではなさそうなので、何が213系を置き換えるのか、それは注目ポイントの1つであります。

一部国鉄設計を受け継いだ311系も引退対象に
国鉄では、1970年代のオイルショックの影響を受けて、省エネ電車の開発を進めていました。そこで、1979年に登場したのが、電機子チョッパ制御でした。これは、201系に搭載されましたが、あまりにも高額だったので、あまり普及しませんでした。この代わりに、103系などで使用されている抵抗制御でも、電力回生ブレーキを使用できるようにしたイメージのものが、211系、213系、311系などに搭載されている界磁添加励磁制御なのです。JR東海以外では、JR西日本の221系にも民営化後に採用されました。

今回、311系も315系による置き換えの対象であることから、JR東海に存続してきた国鉄由来の制御方式界磁添加励磁制御が、完全にJR東海から姿を消す、ということになります。
これも、間違いなくJR東海、国鉄の大きな時代の転換期であるということが言えるでしょう。
最後に
今回ご紹介した車両は、引退するとは言っても、完全に引退するのはまだ数年先です。一方で、少数派の211系0番台は比較的初期の段階で引退してしまう可能性があります。このようなことから、連日話題になっている「罵声大会」や一般の方の迷惑にならないよう、余裕をもって、車両を記録しましょう。
あなたの、何気ない記録も、数十年後にはとても史料価値の高いものとなるのは明らかです。日々の記録を大切にし、記録として、また自分の心の中での思い出として、大切にしていきましょう。