先日、JR西日本が「トロッコ列車「奥出雲おろち号」の今後の運行計画について」というニュースリリースを発表し、その中で、車両の老朽化のため、2023年度を最後に運行を終了すると発表しました。

奥出雲おろち号とは

奥出雲おろち号はJR西日本が島根県の木次線で運行しているトロッコ列車です。

奥出雲おろち号にはディーゼル機関車のDE15と国鉄時代に製造された急行用の客車である12系2両の3両編成で運行されています。

トロッコ仕様の12系。

トロッコ仕様の12系は開放的なつくりの車両となっています。

控え車の12系

控え車として利用される12系の車内は、リクライニングシートで、製造当時の面影を色濃く残しています。

奥出雲おろち号の歴史

奥出雲おろち号の歴史は、今から23年前の1998年にまでさかのぼります。今から23年前、JR西日本が同社唯一のトロッコ列車として「奥出雲おろち号」をデビューさせました。木次駅から備後落合駅まで運転され、現在では備後落合ゆきのみ出雲市駅まで延長運転しています。JR西日本によりますと、現在、1年間に14000人が奥出雲おろち号を利用し、地元島根県には重要な観光資源となっています。

停車駅ではのぼりが掲げられ、地元の出迎えもある

JR西日本は廃止したいが、地元は…

JR西日本は車両の老朽化などの理由で、前述の通り2023年に運行を終了すると発表しました。しかし、それに待ったをかける地元島根県の人がいました。

5月28日の山陰中央新報によりますと、島根県の丸山知事をはじめ、複数の沿線自治体の首長が運行終了に反対する意思を表明した、という旨の報道がなされました。

特に、沿線自治体である雲南市の石飛厚志市長は「トロッコは走りません、では了承できない」と話し、後継車両を準備できないかJRと議論すると発言したと、山陰中央新報は伝えました。

なぜ、奥出雲おろち号の廃止に反対するのか。その理由として「地域活性化」と「木次線の利用促進」が挙げられます。地域活性化の柱である奥出雲おろち号は、沿線自治体にとっては、奥出雲おろち号に乗るために地元に宿泊する人や、地元で消費をしてくれる観光客の存在は欠かせないものなのだと考えられます。また、普段の利用客の少ない木次線の存続のためにも、地元自治体にとっては奥出雲おろち号は必要不可欠なのではないのでしょうか。

普段の木次線の列車は1両編成で運行されている
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最後に

奥出雲おろち号は今後JRの計画通りに運行が終了するのか、それとも地元の後押しで後継が登場するのか、今後も奥出雲おろち号の去就から目が離せません。

画像提供 ミシンロボ(@mishin_robo)

追記

7日、正式に丸山知事や沿線の市町村長から要望書がJR西日本に提出されました。