梅雨の足音が近づいてまいりました。撮影には少々不向きなようで、どう暇を潰そうか悩む今日この頃。少し前に出した車両運用予測の更新版…というよりは、別視点や公式情報の追加分を多めに書きました。多分。

どうなる新宿線特急

定期最終運行日

池袋線からレッドアローが撤退してから、10000系は数を減らし、今年は新宿線を走るレッドアロークラシックも完全離脱します。実は新宿線特急「小江戸」は、池袋線とうってかわってかなりヤバイんです。というのも、川越観光を目的にしているものの、東武東上線にもっていかれ、挙げ句川越特急なんて作られるものですから、西武側としては堪ったもんじゃありません。特急の稼ぎどころは、そんな休日昼間ののんびりした時間帯ではなく、朝夕の通勤ラッシュなのです。新宿線のラッシュは、優等種別で極端にハードなので、座れる列車は重宝されるんです。現に国鉄中央線に対抗しようと、拝島線(途中で新宿線から分岐する路線)に拝島ライナーを作ったら大好評で即増便するくらいです。(後で関連した話をします)

ところが、ご存じの通り今はコロナ禍で利用客が減少。頼みの綱もピンチに。空気輸送とはいきませんが、稼ぎ辛くなっているのが現状です。そもそも、足回りを流用したり、塗装剥げが目立ったりと相当限界に近く、初代レッドアロー5000系の実勤年数を越えつつあります(地方で活躍するものを除いて)。新宿線から特急が消滅するなんて、あり得ない話ではもうないのです。

赤字の西武で打開策を出せるのか?

西武鉄道は観光業を含めモロ赤字で、コロナ禍が落ち着くまで大胆な策に出ることはほぼ無いと思われます。下に、個人的にまとめた案を紹介します。

☆新型特急…分割式の3代目レッドアロー。やや通勤型の特急列車で、10000系と大差無いシステムだが、4両編成+4両編成または4両編成+3両編成など、初代5000系同様需要に合わせた運用が出来るようにする。

といった感じです。内装も10000系に寄せつつ、Wi-Fiやコンセント設置など、時代の流れに乗った設備もあって欲しいです。ここで、疑問に思う人もいるかもしれませんが、001系を新造して投入することはまずあり得ません。001系は大窓が売りですが、新宿線は家!家!畑!です。見所ほとんどありません。その上、地下鉄直通対応や内装のこだわりなどてかなり製造コストがかさむんです。大赤字の西武には到底不可能です。

恐らく実際はまだ残っている10000系の続投になると思われますが、発表が無い分完全な未知数です。

40000系の投入…押し出しは?

西武は赤字ながら、今季3本(間違ってたらスミマセン)の40000系を投入する予定です。40000系はロング・クロス転換式の通勤車で、池袋線と直通先の「S-TRAIN」、新宿線の「拝島ライナー」として運行を始め、最近ではロングシート固定の50番台が新造されています。6月にも1本来ます。40000系を敢えて温存するなんてことは無いでしょうから、そうなると撤退する編成も出てくる訳です。

小手指に運ばれていく新車

可能性が最も高いのは2000系です。単純に年だから。しかし2000系といっても2,4,6,8両編成がいるわけで、どれを主要路線から撤退させるかも大事になってきます。40000系は10両固定ですが、池袋、新宿両線の一部駅は8両分しかホームが無いため、優等種別での運用になります。そうなると、2+8,4+6で組んでいる2000系のセットがまるごと支線(ここでは多摩湖、国分寺など)に移動か、そのまま廃車になる可能性があります(予備として残る可能性も十分あります)。西武のお古は2000系の初期車とも分類される、1977年~の編成です。4両編成はありませんが、優等種別に普通に入っています。2000系初期車は徐々に廃車が始まっていて、その流れで廃車される可能性があるのです。

2000系の初期型(前2両)

もう一つ、玉突きで、支線にいた車両が廃車される可能性もあります。新101系です。現在は多摩川線、狭山線で運用していますが、西武で唯一の3ドアで、会社としてはそれ故の苦労もあります。多摩川線は4両までですが、狭山線は8両でも入れるので、先ほどのコンビどちらでも、新101系が廃車になる可能性があるのです。さらに、製造年度に大差はありませんが、秩父線の4000系を置き換える可能性も0ではありません。ホームドア設置で活躍の場が狭くなった4000系を西武がどうするのか、個人的には、あのフカフカを越えたブカブカのクロスシート、残って欲しいんですけどね。

長くなってしまいそうなので、他の車両は割愛して、この辺で失礼します。次回もお楽しみに。(撮影紀行、廃線探訪、考察系のどれかを予定しています。)