昨日発表されたJR西日本2021大減便の宣告

昨日、JR西日本は社長会見にて、本来来春に行うはずだったダイヤ改正を大幅に前倒しして今秋の10月に実施すると発表しました。いまだ猛威を振るう新型コロナウイルス感染拡大の影響により、JR西日本をはじめ日本全国の鉄道会社が大打撃を受けており、そのせいで今年のダイヤ改正で利用状況の見直しによる減便が後を絶ちません。西日本も3月に京阪神エリアも含めて終電繰り上げなどの減便を行ったばかりですが、今回の発表されたダイヤ改正はそんな生易しいものではありません。西日本のほぼ全エリアにわたって、朝夕のラッシュアワーや特急列車も含めて今まで以上に踏み込んだ減便をしようというのです。

正直沿線に原発が無かったら電化されなかった

一体どの路線がどのくらい減便されるのかは7月の詳細発表を待つ必要がありますが、その見直し対象線区の一つ、小浜線についてはなんとJRの公式発表よりも前に小浜線の沿線福井県にあるマスメディア、福井新聞がスクープ記事を投稿していました。記事によると西日本は小浜線の一日当たりほぼ半数程度を減便すると検討しているとのことです。まだ検討状態なので断定はできませんが、今の状態でも毎時一本に届かないくらいだというのにここからさらに半分近く減便するというのですからおそらく日中の便はほぼ全滅でしょう。

利用実態に合わない線形とコロナ禍による追い打ち

小浜線は敦賀、小浜、舞鶴の日本海側の中核都市を結ぶ路線ですが、正直この区間を通過するだけならほぼ並行する高速道路(舞鶴若狭自動車道)を経由したほうが早いので全区間を乗り通す需要はほとんどありません。小浜線沿線の若狭地区は京阪神方面への志向が強いですが、小浜線の敦賀・舞鶴経由だとどちらも遠回りであることや、小浜から近江今津までを結ぶJRバス若江線経由のほうが京阪神方面の最短ルートの為、松尾寺や西敦賀駅利用者でもない限り小浜線経由は選択肢にもならないのです。そのため同線は敦賀ー小浜、小浜ー東舞鶴のローカル輸送に徹したダイヤとなっています。

需要に反した線形やただでさえ少ない利用者で下手すれば廃線も考えられるといった状況でも、極端な速度制限や人員削減などあの手この手でギリギリまで費用を削り落として維持してきた西日本でしたが、この新型コロナウイルス感染拡大による影響で稼ぎ頭の京阪神エリアでさえ大打撃を食らう羽目になったのでついに限界が来たのでしょう。あの関西本線非電化区間よりも通過人員が少ないので無理もありません。

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越美北線にも大減便の魔の手

そしてこの情報はこの記事を投稿する45分前にまたまた福井新聞がスクープした記事なのですが、小浜線と同じ福井県を通るローカル線、越美北線にも大減便が検討されていることが分かりました。しかもこちらはほぼ八割の本数が減便対象とのことです。越前大野からの末端区間に至っては全便が対象という半ば脅しのような驚愕の内容でした。もちろんいきなりすべて廃止するというのは流石にしないでしょう、あくまでも検討段階ですのでまだ断定はできません。沿線自治体の福井県や大野市は勿論西日本に本数維持を求めて近く要望するつもりですが、例え八割減便とまではいかずとも、何本か減便されるのは必至でしょう。

最後の希望は北陸新幹線

暗雲立ち込める小浜線、越美北線の先行きですが、その両線にも唯一にして最後の希望が残されています。それは北陸新幹線です。延期になったものの北陸新幹線は2024年度までに越美北線の起点である福井駅や小浜線の起点である敦賀駅に延伸することになっており、開業の副次効果で両線の利用増が見込まれています。さらには敦賀以南のルートが小浜経由になったことから、若狭地域悲願の京阪神直結鉄道ルートが開業することになったのでその培養路線として小浜線の重要性が高まる可能性があります。

お前だけが最後の希望なんだ…

しかし小浜ルート延伸はどんなに早くてもあと15年くらい待たされるため、24年の敦賀延伸に小浜線の未来がかかっていると言っても過言ではありません。沿線自治体もせめてこの敦賀延伸まで小浜線減便を思いとどまらせる為に近く西日本と協議するとも記事には書かれています。果たして小浜線や越美北線はせめて敦賀延伸まで現状のダイヤのまま持ちこたえられるでしょうか、我々はただ成り行きを見守るしかありません。今後の展開に注目です。

参考記事→https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1319966https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1321204

追記:越美北線についての記事を追加、それに伴う本文の軽微な修正