12月15日、JR北海道は来年4月1日乗車分から快速エアポートのuシートの指定席料金がこれまでの530円から840円に値上げされる事が発表されました。値上げによる快速エアポートのuシート利用客減少が懸念されます。しかし、コロナ流行前は快速エアポートの場合始発駅でもuシートが満席となるほど大人気でした。また、モノクラス電車特急にもuシートが設定されています。

今回は、uシートとなるものの登場から現在までを詳しく解説します。

Ⅰ快速エアポートに指定席設定

新千歳空港駅改札口

1992年、新千歳空港駅が開業するのに合わせて、それまでの快速空港ライナーや一部の快速マリンライナーの列車名は快速エアポートに改称され、それと同時に一部座席が指定席になりました。当時の指定席料金は300円です。

しかし、指定席でも座席設備は他の自由席車両と変わらず、当時運行されていた781系は簡易リクライニングシート・721系は転換クロスシートでした。また、当時は利用客数が少なく混雑も現在よりかは酷くなかったのもあり、利用率が低迷しました。

Ⅱuシートの登場・特急にも設定

721系

そこでJR北海道はこのような状況を改善するために2000年から、快速エアポートで運行している721系の4号車半室にリクライニングシート(背面テーブル付)などの座席設備を整えた指定席uシート設定されました。

また、2001年からはL特急ライラックと快速エアポートで直通運転していた781系の4号車半室(一部編成)にも指定席uシートが設定されました。座席設備は721系のuシートとあまり変わりません。

Ⅲuシートが4号車全車に拡大

785系

2002年に、快速エアポートと直通する特急列車がそれまでL特急ライラックで運行されていた781系からL特急スーパーホワイトアローで運行されていた785系へ置き換わりました。それと同時に785系全編成に設定されたuシートは、4号車全室になりました。座席設備も721系や781系のuシートに比べ、ヘッドレストの大型化・コンセント設置・背面テーブル大型化といった785系の普通車自由席よりも充実した設備になりました。

また、721系のuシートも2003年から2004年にかけて4号車全室に拡大されました。

Ⅳ現在まで

789系1000番台

2007年、L特急ライラックやL特急すずらんで運用されていた781系を置き換える目的でL特急スーパーカムイと快速エアポートで直通運行し、4号車全室にuシートを設定する789系1000番台が運行を開始し、781系は引退しました。785系は引き続き特急と快速エアポートの直通運転を継続していますが、快速エアポートと直通する特急列車は、これまでのL特急ライラックとL特急スーパーホワイトアローを統合したL特急スーパーカムイとなりました。また、特急すずらんに785系が投入されuシートを連結した特急列車は拡大されました。789系1000番台uシートの座席設備は現在キハ261系1000番台などで使用されているグレードアップ指定席にコンセントをプラスした座席設備になりました。

2014年からは、4号車全室uシートの733系3000番台が快速エアポートで運行を開始しました。自由席車両はデッキ無しの車内になりましたが、uシート車両は従来の車両と同じくデッキが備え付けてあります。座席設備は721系と変わりません。

Ⅴおわりに

今回はuシートの歴史について解説しました。

指定席料金が530円から840円に値上げされる事が決まり、来年春から乗りづらくなりますが、コロナが収束し利用客数が戻るかそれ以上になる頃になった時は、混雑して立ちっぱなしになる可能性があるので、その時は確実に座れるuシートの座席を予約することをおすすめします。

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