日本各地には、運賃だけで特急なみの快適な設備で移動することができる列車等のいわゆる「乗り得列車」があります。北海道にもいろんな乗り得列車があります。

今回は、その乗り得列車の中で2021年現在道央エリアを走っている列車について解説します。

1.uシート連結編成普通列車【札幌近郊】

721系Uシート連結編成
733系Uシート連結編成

小樽・札幌から新千歳空港駅を結んでいる1時間最大片道5本運行している快速エアポートと1日4本運行し途中停車駅は新札幌と南千歳のみの特別快速エアポートには、721系と733系が運用に着いており、どちらも6両固定編成で4号車にはデッキ付き・リクライニングシート等の設備があるuシートが連結されています。(以下、この編成をエアポート編成と呼びます)

本業は快速エアポートと特別快速エアポートでの運用ですが、快速エアポートや特別快速エアポートの運用に就いていない余ったエアポート編成は、一部の運用を除いてuシートを連結していない他の車両と共通で運用しています。

エアポート編成が快速エアポートや特別快速エアポートでの運用の場合、Uシートは指定席となり乗車する際は、運賃と指定席料金530円 が必要になりますが、普通列車の場合は、uシートは自由席となり、運賃のみで乗車できます。

エアポート編成で運行されている普通列車は学園都市線で多く見られます。

2.ホームライナー【手稲~札幌間】

キハ261系1000番台

平日のみ手稲~札幌間でホームライナーを1日3本運行されています。使用車両は3本ともキハ261系1000番台で、特急とかち1号・特急北斗6号・特急おおぞら3号の回送区間を利用して運行されています。乗車には運賃と乗車整理券100円が必要ですが、全車両を利用でき、1号車にあるグリーン車にも乗ることができます。

近年、日本各地で消えつつあるホームライナーの中で現在も運行している珍しい列車です。

3.東室蘭~室蘭間を走る一部普通列車

785系
789系1000番台

東室蘭~室蘭間は普通列車が1日48本運転されています。そのうち38本の普通列車は、H100形やキハ143形で運行されていますが、残りの10本は、特急すずらんで使用されている特急型車両の785系と789系1000番台で運行されています。

室蘭行きや室蘭始発の特急すずらんは、札幌~東室蘭までが特急運行区間で、その区間を乗車するには運賃の他に特急券が必要ですが、残りの東室蘭~室蘭間は普通列車となり、4号車に連結されている特急運行区間では指定席のUシートを含め、全て自由席となります。その区間は運賃のみで乗車することができ、uシートも運賃だけで乗ることができます。

4.新夕張~新得間を走る特急列車

特急おおぞら
特急とかち

「道東じゃないか」と思う方もおられると思いますが、新夕張駅は道央エリア内にあるのでここで解説します。

新夕張~新得間は、1日22本の列車が運行されています。日本一長い駅間距離である34.3kmもこの区間内にあるなど、駅間距離が長いので現在はこの区間に普通列車は運行されていません。そのかわり、特例として各駅相互間に限り乗車券のみで特急おおぞらと特急とかちの全列車の普通車自由席に乗車することができます。

青春18きっぷ・北海道&東日本パス・一日散歩切符などの通常は特急に乗れないフリーきっぷも特例で各駅相互間に限り特急おおぞらと特急とかちの全列車の普通車自由席に乗車することができます。

5.あとがき・その他

これらの乗り得列車には、JR北海道のサービスなところだったり、特有の事情で誕生した乗り得列車など、どの列車も面白い要素がたくさんあります。

ホームライナーやUシートが連結されている編成で運行されている普通列車に乗ることになったら、絶対にグリーン車やuシートに乗ってみてください!数倍得しますよ!!

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