また不穏な空気を漂わせているえんじしです。前回の西武新宿線と東京メトロ東西線との直通運転の考察に続き、今回はなんと大正義国鉄JR東日本が誇る長距離列車、湘南新宿ラインと直通出来るのか、というか、無理矢理直通させて、その上で問題点や需要などを見ていきたいと思います。

なので一つお願いがあります。出来ないって言うの辞めて。

大前提

西武新宿線の車両は各駅停車8両、無料優等種別は8両か10両。湘南新宿ラインは10両か15両で、どちらも20m級の車両なので10両編成同士で直通することは可能。ATSつければ。西武新宿線内では110km/hに達することすらほとんどないが、池袋線の直通先で暴れる40000系なら120km/hまで出すことは可能。最悪新型を投入すればいい(定期)。

どうやって直通させる=線路を繋げるか

今回はアリな案を2つ紹介します。

まず一つ目が新宿合流案です。

今回もGoogleマップ氏の力を借ります

上図の青の区間はクロスする道路がなく、地面からの高さもそうない区間なので、西武新宿線の線路をここで地下に潜らせるというのが一つ目の案。潜らせた線路は新宿駅直前でJR湘南新宿ラインの線路と合流する(直通しない列車は西武新宿駅へ)というシステムです。ホームは成田エクスプレスのホーム含め1~6番線のどこか。どこか。どこか。新宿合流のメリットはあります。後ほど。

二つ目が原宿合流案です。

こちらは元皇室専用ホームや周辺のスペースを潰して、先程同様地下に潜った西武新宿線をここで地上に出すという若干クレイジーな案です。メリットはスペースがあるくらいです。

競合路線に勝てるのか!?第1ラウンド

最大の問題と言ってもいいのがこれ。東京←→神奈川という血みどろの戦いが延々続く戦場に殴り込んだ西武-JS連合は勝てるのか。

今回は日中の西武新宿線小平駅を起点とし、現在湘南新宿ラインが直通する駅に着くまでの所要時間や料金で比較。いざ、歴史的死闘、fight!

小平→横浜

西武新宿線+湘南新宿ライン

小平→西武新宿(徒歩)新宿→横浜

¥865 約1時間20分

西武新宿線+山手線+東急東横線

小平→西武新宿(徒歩)新宿→渋谷→横浜

¥733 約1時間30分

…と、なかなか分が悪い結果に。東横安すぎやて。

で、終わらないのが今回の企画

今出したのは2021年現在のこと。

西武新宿線→湘南新宿ライン直通

小平→横浜 ¥865 約1時間05分

何が起こったのかというと、単純に西武新宿駅から新宿駅まで歩く時間を全カットし、新宿駅での待ち時間をそのまま平常時の運転間隔調整に回した15分カット。これで東急ルートと25分開き、”乗り換え不要の速達列車”としての地位を一先ず作ることができます。

小平→大船

東横線利用ルート

小平→西武新宿(徒歩)新宿→渋谷→横浜→大船

¥1041 約1時間50分

西武新宿線+湘南新宿ライン

小平→西武新宿(徒歩)新宿→大船

¥1239 1時間37分

まあ東急ルートで山手線を使えば、という考えもありますね。若干早く高くなる(はず)。

西武新宿線→湘南新宿ライン直通

小平→大船 ¥1239 約1時間20分

何となく察すると思いますが直通チームはスピード極振りです。上記よりさらに5分近く短縮できる可能性もあります。ダイヤによりますが。往復で1時間の差が出て来ると悩み始めるかなと思います。(※当然お金をケチる鉄ヲタ向けではなく)

距離を伸ばせば…?第2ラウンド

小平→逗子

東横、京急線利用ルート

小平→西武新宿(徒歩)新宿→渋谷→横浜→上大岡→逗子・葉山(逗子)

¥1047 約2時間(葉山でゴールなら10)15分

西武新宿線+湘南新宿ライン

小平→西武新宿(徒歩)新宿→逗子

¥1239 約1時間50分

西武新宿線→湘南新宿ライン直通

小平→逗子 ¥1239 約1時間35分

東急・京急連合は急行→快特→エア急といった乗り継ぎです。いい種別を拾っても直通チームと40分近く差が開いてしまいます。直通チームも本数が多いなんてことはありませんが(後述)。

小平→茅ヶ崎

小田急・相模線利用ルート

小平→西武新宿(徒歩)新宿→厚木→茅ヶ崎

¥1049 約2時間10分

西武新宿線+湘南新宿ライン

小平→西武新宿(徒歩)新宿→茅ヶ崎

¥1470 約1時間30分(特別快速)

西武新宿線→湘南新宿ライン直通

小平→茅ヶ崎 ¥1470 約1時間20分

特別快速の所要時間を考慮してやや調整。宿敵小田急がここにきてしゃしゃり出る。本当の”金に余裕があるか、時間に余裕があるか対決”。直通チームが「特別快速で走ります!」と言い出したら格安小田急もドン引きの爆速列車が降臨するかもしれない。さらに万一西武が「直通?ならグリーン車着けたやつ作るか」なんて言い出したら均衡が崩壊しかねない。さすがに無いとは思うが(西武線内のラッシュ的に)。

という訳で、スピードの直通連合、安さの私鉄経由という結果に。

結局どこまでがいいのか

これを細かく検証すると異常に長い記事が完成し、読者を沼に引きずり込んでしまうので、結果だけお伝えします。

横須賀線直通→→→逗子まで

まあ、そもそも湘南新宿ラインも逗子までですからね。それ以上に、横須賀方面は京急快特に○される。

東海道線直通→→→平塚まで

例外は後述。平塚以西は需要が微妙かつ小田原にはヤツがいる。

☆おまけ☆山手貨物→→→東京まで

JR山手線運休に伴う臨時云々で思い付いた、今までの内容一切無視の案、と見せかけて…

西武池袋線・新宿線から品川、というのが山手線で回るくらいしか良いルートがなく、それもラッシュに行くと詰みます。色んな意味で。

そこで成田エクスプレス御用達の横須賀線突撃ルートで品川に行く案が良いと思い、折り返すなら東京の方が都合良くね?と勝手に思い東京までにした。だけ。

Limited急行

西武新宿線では特急を7両編成で運転。ある都合上(割愛)9両や10両にするのは困難です。というか面倒です。需要や185系在籍経験も含め、西武から7両の特急を走らせるのが妥当でしょう。先程の直通どこまでがいいか問題の例外がこれ。勿論伊豆急下田。また西武側も東武にぶん取られた川越観光を奪回するチャンス。わりとwin-win

運行本数は?

湘南新宿ラインは日中4本(平塚方面2、逗子行き2)で運行しています。直通を入れる場合、両者に1本づつ追加か、2時間周期で1本づつ入れるか微妙な所。埼京線に怒られないように組んだり、東海道線に怒られないように組んだり、横須賀(略)とかなりタイト。湘南行かず新宿止まりラインを設定すると客が溢れそう。と、素人が組める領域ではない。多分。

まとめ

西武線内←→逗子、平塚、特急伊豆急下田(、東京?)という直通。スピード重視で、速達・1本で行ける、を売りにし、ちょいお金持ちな層にはかなり需要を期待できる。単に急いでる時の利用でも有効。

…と、深夜に駆け足で書いたので若干変な部分があるかもしれませんが、いかがだったでしょうか。よろしければ高評価…は出来ないので、Twitter等で広めていただければと思います。

文責:え ん じ し